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放射線測定 2014-11-17

P1140010.jpg栃木県矢井田市 田の水路土壌(2011/06/03お客さま写真提供)環境の放射線測定は難しくありません。目安として測定する場合は本機のような安価な線量計でも十分にその役割を果たしてくれます。 今までの日本の生活環境では 最近話題の国の指標 1ミリシーベルトより遙かに低い環境でしたので問題ありませんでしたが、現在では 何十倍、何百倍と言った地域も存在し、子どもたちの将来のためにも現在のおおよその状況を知ることは大切なことになります。

放射線の人体への影響を考える場合には、「一度にどれだけ被ばくしたか」(線量)ということだけでなく、「その量をどのくらいの時間をかけて被ばくしたか」(線量率)について測定する必要が有ります。

線量と線量率 それぞれについて、おおよその目安となる値の測定方法を簡単にまとめました。



線量率の測定

POWER ボタンで電源を入れます。
表示面の右端の単位が 「μsV/h」となっていれば測定開始です。
5秒ごとに測定して一時間当たりの線量率を表示します。

たとえば 表示が「 00.10 」 であれば 一時間当たり 0.1マイクロシーベルト 表示が「 00.15 」 であれば 同じく0.15マイクロシーベルトと言うような形になります。) 
シーベルトと言う単位は 「放射線の線量の大きさを示す単位」の一つで、主として人体への影響を考える場合に用いられます。また 放射線は中性子線 α(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ) また よくご存じのX線などいろいろな種類がありますが、環境にある放射性物質から放射される放射線や環境の放射線が人体に与える影響と言うことを考えると 少なくとも γ(ガンマ)線と X線を測定出来る事が条件になると考えます。

実際に 当社製品PMY800ををお使いのお客さまが栃木県で測定した写真の例では 一時間当たり 1.05 マイクロシーベルトでした。この例では震災前の一般地域よりかなり高い数値となっていることがわかります。

ワンポイントアドバイス

PMY800ではすぐに表示が変わり現状を把握できますが、小型の線量計では感度が非常に低く、測定にはかなり長い時間が必要です。 即座にその場所の線量率を測るためには 反応時間が早い PMY800のようなある程度の大きさのある測定器が便利です。

線量の測定

線量は 人が浴びた放射線の合計の測定になります。 前述の線量率では マイクロシーベルト/h ということで 一時間当たりの線量率を表示していました。
政府の 人が一年間に浴びても問題無いであろうという指標は 1ミリシーベルトということですが、たとえば 自分の住んでいる環境が 平均で0.1マイクロシーベルト/hとしますと 同じ線量率の放射線を一年間浴び続けた場合のことを考えます。

単位は μ(μ)の1000倍がm(ミリ)ですので 1ミリシーベルトは 1000マイクロシーベルトと言うことになります。

1ミリシーベルト を 365日で割りますと 一日当たりの線量が算出できます。
それをさらに 24時間で割りますと 一時間当たりの線量になり、これが 線量率となります。
実際に計算してみますと
1000マイクロシーベルト / 365日 / 24時間 = 約0.11マイクロシーベルト/h
となります。 つまり 自分の住んでいる生活環境が 0.1マイクロシーベルト/h である場合、指標などを参考にすれば一般的には問題無いと算出できます。

しかし 線量率は一定では無く常時変化しています。 放射性物質が風で飛んできたり、雨に混ざって落下してくると一時的に放射線が高い状態になります。放射性物質が大量にある場所では 残念ではありますが通常の何十倍 何百倍 と言うような場所もあります。
また 飛行機などに乗った場合にも宇宙からの放射線などで地上よりかなり多くの放射線を浴びてしまいます。
こういう場合 いちいち計算できません。 そういう場合に PMY800では 線量の合計を表示してくれます。

PMY800のMODEスイッチを押しますと 「 線量 」のモードになり、電池を入れてから積算の線量の値になります。 仮に 3.55μsVと表示されていたら 総量で 3.55マイクロシーベルト浴びたと言うことになります。

ワンポイントアドバイス

旅行や仕事でおおよその線量率が解っている普段生活しているところから離れるような場合、予め線量をリセットしておき電源を入れたままでかければその間の線量を測ることができます。
帰宅したら ノートに記録しておくと良いでしょう。

※注意
 市販の放射線計は目安として十分に役割を果たします。 広範囲にわたり同じ値を示すことは無く地域やスポット的に値が大きく変わることがあるからです。つまり国の指針などから遙かに高い値を示した場合はご自身で注意することが可能だからです。しかし 放射線を正確に測る公的な測定は専門機関に任せるなどの対応が必要です。目安として測るためには 放射性物質などが付着しないようにしたり条件に合わせた測定方法にしたりすることなりますので、公的機関などの指針に従い、測定する様にします。 また食品などを測定する場合は、測定器や測定方法が異なりますので一般的な線量計では正確に測定できません。医療用など特別な線量測定の場合は、医療機関などの指示に従うことが大切です。

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